【薬屋のひとりごと】1巻のあらすじ
人さらいに会って三か月、後宮で働くことになった猫猫は、おとなしく目立たないように仕事をこなしていました。
後宮とは、帝の子供を成すための女の園であり、男子の立ち入りは一切禁止で、
入れるのは皇帝陛下とその血縁、または宦官と呼ばれる大切なものを失った男性たちでした。
今まで薬師としてやってきた猫猫。
そのおかげで読み書きもできて、もっと給料の良い仕事に就けるはずなのですが、猫猫は人さらいに給料の大半が持っていかれるのがどうしても不満だったらしく、
文字が読めることはもちろん、薬の調合ができる事を隠し後宮で働いていました。
そんなハイスペック下女として働かざるを得ない状況になり働いていたある日、猫猫のもとにとある噂話が舞い込んできます。
その噂とは、後宮で生まれるお世継ぎの連続死でした。
今まで帝の御子は三人とも生まれて間もなくで亡くなっており、
現在は生後三か月の男児の宮の東宮と、六か月の女児の宮の公主の宮が存命らしいのだが、
その両方の部屋に医者が入っていったらしいと下らないことを聞いた猫猫。
さらにいつも一緒に食事を食べている小蘭から、これは呪いなのかなと質問された猫猫。
齢十七にして達観している猫猫の抑えきれない好奇心と知識欲、そして少しの正義感。
少しだけ気になってしまった猫猫は、小蘭に先代がどんな風に亡くなったのか聞いてみることにしました。
すると小蘭は、詳しくは知らないながらも、皆だんだんと弱っていったと語ります。
また、今回も似たような感じで、梨花妃の体調も悪いようでした。
梨花妃の容体は頭痛や腹痛、さらに吐き気といったもので、詳しく知らないと言っていた小蘭ですが、かなり詳しいです。
この話を聞いた猫猫は、この症状と現象に何か心当たりがあるらしく、
ただの憶測にすぎない考えでしたが、中央に行ってみることにします。
中央に向かうと、梨花妃と玉葉妃がなにやら言い争っているのが目に見えました。
梨花妃は玉葉妃の子が娘だからと嫉妬して梨花妃の息子を呪い殺す気だろうと、玉葉妃にびんたを食らわせています。
しかし、玉葉妃の娘も同じように苦しんでおり、そんなわけないのは梨花妃もわかっているはずでした。
どうやら噂は相当広がっているらしく、本人たちもこの衰弱が呪いだと思っているみたいです。
二人に間に入り、二人をなだめている宦官、見たところ医者に見えますが、猫猫から言わせてみればやぶ医者みたいなものでした。
あれだけ妃二人の近くに居ながら気付いてない様子を見て猫猫は、その宦官をやぶ医者だと判断したみたいです。
ここまでで手に入れた情報、さらに梨花妃のげっそりとした様子を見て、疑いが確信に変わった猫猫。
猫猫は二人にこれは呪いではないことを伝えようとします。
何か書けるものを探しに行った猫猫ですが、果たして梨花妃と玉葉妃に呪いでないことを伝えることができるのでしょうか。
また、この噂の呪いと言われているものの正体は一体何なのでしょうか。
【薬屋のひとりごと】1巻の目次
・第1話「後宮の呪い」
・第2話「狂科学者」
・第3話「宮中の天女」
・第4話「月下の幽霊」