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【たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語】1巻のあらすじ
物語の始まりは、平和な村のコンロンで始まります。
村で最も弱いと言われている少年のロイドは、憧れの王都の軍人になりたいと村を出ることを決意します。
村長の許可もあり、無事にアザミ王国に足を踏み入れたロイド。
村長の顔が広いこともあり、アザミ王国での試験までの間はイーストサイドの魔女、マリーのもとで暮らすことになります。
マリーは、あのコンロンの村のさらに村長の関係者と聞いて身構えていましたが、ロイドの素直でとてもいい対応に少し戸惑っていました。
その日、テーブルの上でそのまま寝落ちしてしまったマリー。
そんなマリーが目を覚ますと自分には毛布が掛けられており、さらにロイドが朝ご飯を用意してくれていました。
これならずっといてくれてもいいと思ったマリー、しかしマリーはなぜこんなにも家庭的で優しいロイドが軍人を目指しているのかがわかりませんでした。
するとロイドは、村で一番弱く、薪集めや魚とりがまともにできてなかったこと、さらに兄との手合わせの後は丸一日寝込むことを教えてくれました。
しかし、ロイドは小説に出てくる気高く強い軍人にあこがれており、そんな夢をあきらめきれないそうでした。
この話に感動したいマリーでしたが、マリーはロイドが語ってくれた話の中身が異常だという事に気付いてしまいます。
まず、ロイドが最初に語ってくれた薪割の話。
あの話は、薪にするトレントぐらい気付かれずに一発で仕留められないと、一人前と呼ばれないいそうです。
ちなみにトレントとは木の姿をしたモンスターであり、近づいた人間を襲う凶悪なモンスターです。
そして、次の話の魚とり。
この話も、コンロン村では食料になっていますが、王都ではかなり危険なモンスターと言われているキラーピラニアでした。
さらに、兄との稽古では全身骨折してしまったときの話をしていたらしく、普通は一日では治りません。
そうなんです、ロイドは王都では最強と言われてもいいポテンシャルを兼ね備えているのに、
周りの人が強すぎて、自分に自信が持ててないだけの厄介な人物だったのです。
さらに本人は本当に自分のことを弱いと思っており、マリーがロイドは弱くないと主張すると、
励ましてくれてありがとうと涙ながらに返事をするぐらいでした。
しかし、そんなロイドにも自信のあることはあり、それは掃除でした。
昨日まですごく汚かったキッチンですが、マリーが寝ている間にロイドがかたずけてくれていたようです。
マリーが感心していると、ロイドは実は掃除にはコツがあるんですよと家庭の知恵を教えてくれました。
しかし、その家庭の知恵も一般人には解読が不可能と言われている、古代ルーン文字を雑巾に一筆することでした。
なぜロイドはこんなにも万能なのに村では最弱と言われているのでしょうか。
それは彼の出身地のコンロン村に秘密がありました。
さて、コンロン村の秘密とはいったい何なのでしょうか。
また、ロイドは無事に軍人になることができるのでしょうか。
【たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語】1巻の目次
・case1「それはとても礼儀正しい超巨大台風がやってきたような日で」
・case2「それは白馬に乗った神様が見つけてくれたような出会いで」
・case3「それはどんな願いも叶える魔法の花が庭先に生えたような幸運で」
・case4「それは一国の経済を救う宝石が海に投げられたような番狂わせで」